我々の購入した土地には、「隅切り」と「計画道路」そして「セットバック部分」がありました。
計画道路のある土地に注文住宅を建てる時
「計画道路」とは、行政庁による都市計画で将来の新設や変更が予定されている道路のことで その多くは昭和30年~40年くらいに策定されたもの。
「事業として決定した段階」であれば、もう家は建てられませんが「計画が決定した段階」であれば、その土地には家を建てることができます。
私たちが購入した土地の一部はこの「50年以上前に計画が決定した段階」の道路がありました。
もちろん、業者からしっかりとそういった内容についての説明はありました。
見渡すと、その「見えない道路」上にはかなりの広範囲にわたって家が立ち並んでおり
こりゃ この先30年は道路にするの、無理じゃない?
という感じでした。
私たちは、たまたま、計画道路が通ったとしても、家を取り壊さなくていいように家屋を配置できたので 万一 道路が計画通り通ったとしても家を壊さずに住み続けることもできそうです。
近所でその計画道路上の土地に、マンションが建築されているのを見ると やはり「計画道路上」を避けて設計しているようなので「あらー あなたも?」なんて親近感を感じています。
数十年をかけたら、街も道路も変わっていきますよね。
新しい道路が通ってほしいようでもあり、現在の静かな環境のままが良いようでもあり、「見えない道路」の未来が密かな楽しみになっています。
計画道路のある土地のメリットデメリット
計画道路のある土地に家を建てるデメリットは、
将来計画道路が事業として始まった場合には、立ち退かなくてはならない
ということです。
そのため、
- 原則として建てられるのは木造か鉄骨造二階建てまで
- 地下階は作ることができない
- 都市計画法に基づく都道府県知事の許可を得る必要がある
などの規定があります。
一方、メリットとして考えられるのは
- 固定資産税や都市計画税の軽減措置を受けられる場合がある
- 新しい道路ができることで、町並みや人の流れが変わる
- 用途地域の変更など土地の資産価値が上がる
ことなどが考えられます。
ただ、これは「必ず」と言い切れることではないので注意が必要です。
隅切りのある土地に注文住宅を建てる時
角地は、日当たりの良さなどから住宅を建てる立地条件として人気のある土地です。
隅切りのメリット
- 見通しの確保ができる。
- 角地であるため一面しかない土地と比べると開放感があり日当たりが良い。
- 角地の場合建ぺい率が+10%になる場合がある。
隅切りのデメリット
- セットバックなど敷地の一部を道路上にする義務を負う
- 他の敷地よりも1~2割高になることが多い
- 固定資産税も割高とされる
角地は隅切りと呼ばれる規制もあるため、その土地ごとに、どの程度隅切りしなければならないのか、管理や整備方法などの扱いについて自治体ごとに確認する必要があります。
「隅切り」のおかげで希望の間取りが実現できた!
角地適用を受けることができると、建ぺい率(土地の広さに対する建築面積の割合)を10%大きくすることができます。
私たちはこの「角地適用」のおかげで一階部分の建築面積を10%大きくすることができ、ぎりぎり希望の間取りがすっぽり収まることになりました。
そうなることを見越して土地を購入したわけではないのでこの点はラッキーでした。
まとめ
まずは土地の購入前に自治体や不動産会社に確認の上、土地の制限、緩和条件、隅切りの必要がある場合は、事前に規定をしっかり確認して家づくりの計画を立てることが重要です。